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前回のブログより若干遅れてしまいましたが、前回のフランス編に続きスペイン編を更新いたします!
なんとかマドリッドを深夜にたどり着いた我々は、さっそく翌日朝8時にラマンチャにある生産者クリスト・デラ・ヴェガ社の担当者フェデリコさんの迎えで、彼の車に乗りマドリッドよりラマンチャに向かいました。熱い太陽に照らされた緑の多いマドリッドの街を出ると、程なくスペインらしい?茶褐色の色合いの建物や畑が広がり南ヨーロッパにいることを痛感しました。私自身今回が初対面のフェデリコさんと話をすると、彼はベルギー生まれ、スペイン育ちの国籍アルゼンチンの人で、スペイン語、フランス語、英語を上手に操る32歳、妻一人、子供一人のパパで大変アグレッシブな人でした。
約2時間のドライブでクリスト・デラ・ヴェガ社に着いた我々は、醸造施設、ボトリング施設、ワインセラー、葡萄畑などを見学させていただきました。
1955年に25の葡萄生産者達により設立されたこの会社は、現在ではラマンチャ地方の生産者組合では2番目の規模になるまでの生産量をもち、以前はボトル入りのワインよりは、バルク入りのワインをメインに生産してきたようですが、近年ではボトルワインの生産量を増やし、スペイン国外への輸出に積極的な対応を始めたところだそうです。毎年醸造施設の改善を行い、上品質で手頃な価格のワインをつくりたいとフェデリコさんから言われ、施設内のスタッフも情熱をもち、しっかりとした管理をしている印象を受けました。
その後ラマンチャの名所である風車の下にあるレストランで昼食をとり、40度の気温の中最寄りの駅まで送ってもらい、電車にてマドリッドまで戻りました。
酷暑の中マドリッドに戻った我々を滞在先のホテルで待っていたのは、前回のブログにも書いたフィリップ氏より紹介されたというスパニッシュ・パレイト社のニコラさん(イギリス人)という女性でした。彼女からは”是非とも試飲をして欲しい”とサンプルを持って準備をしてくれており、否ともいえずにホテルのロビーにて試飲を行いました。彼女の会社は、小さい生産者で輸出経験の少ない高品質のワインを紹介をするをコンセプトに、高品質のワインが揃っておりましたが、当社で取り扱うにはちょっと高価格帯で厳しいかなと感じたワインでした。ただ彼女とは非常にうまが合い、ついついワインやジンを飲みながら長い夜となりました。
翌日はマドリッドから電車に乗り、当社一押しのカヴァの生産者であるボデガス・ランガ社に向かいました。このボデガは、当社とは長いパートナーである佐武裕子さんに紹介をしてもらったワイナリーで、彼女も心配なのか?バルセロナから駆け付けてくれ、カラタユの駅で待ち合わとなりました。
ボデガス・ランガは現在5代目であるセサル ランガ氏のもと高品質のカヴァとワインを造っているボデガで、その高地にある畑は広大で、サクランボと葡萄が混在して実っている傾斜の美しい畑でした。セサルさんより、近隣の山から吹く強い風と、夏は40度を超える暑さであるにもかかわらず夜は18度くらいまで冷え込む畑は、果物や野菜を育てるには大変適していると情熱を持った説明を受けました。生産量の多くはカヴァであるため、セラーにはルミュアージュを行っている瓶内熟成中のカヴァが積まれており、デコルジュマンは古い様式で行っており、手作り感を感じるセラーでした。彼の言ったセリフで一番印象的なのは、醸造施設に必要なのは”清潔に!清潔に!清潔に!”でした。ハートの熱い、スーパーナイスガイでした。
夕方にボデガス・ランガを後にし、佐武さんとともにバルセロナに移った我々は、現在バルセロナで人気というワインツーリズムのホテルにチェックイン! レセプションではカヴァが振舞われて、観光地としての質の高さを感じました。ちょうど翌日がスペインの休日ということもあり、深夜まで街中賑やかな(花火まで上がった)夜でした。
佐武さんには、翌日の休日まで付き合いをいただき、お知り合いのレストランで試飲もさせていただきました。佐武さんもスペイン全土から選りすぐりのワインを紹介してくれて、また日本人の好みも良くわかっているという点で大変助かる素晴らしい試飲となりました。
今回、ボルドー(フランス)とスペイン各地へ移動をしハードな1週間となりましたが、各地で会った生産者や紹介者の方たちの情熱と姿勢にはいつも以上に心を打たれるものがありました。このブログをお読みになっていただいた方には、ボトルの中に入っているワインとともに彼らの熱意も楽しんでいただけたなら幸いです。
YS